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歴史映画紹介


娼婦ベロニカ(1998年)


A DESTINY OF HER OWN/アメリカ

監督:マーシャル・ハースコヴィッツ

<キャスト>  キャサリン・マコーマック  ルーファス・シーウェル  オリヴァー・プラット  モイラ・ケリー 他

1999年劇場公開(FOX)


1580年代前半のヴェネツィアを舞台に実在の詩人ベロニカ・フランコの華麗な半生を映画化。ヴェネツィアを舞台に、当時の世情が丁寧に描かれ、トルコの脅威が迫る西欧の姿が描かれている。ドラマ性が強く、少々綺麗すぎるきらいのある作品だったが、充分楽しめる作品。高級娼婦(コーティザン)として生きることを決意した女性が、その道で最高の栄誉を手に入れながら、1人の男との愛に生きることを選ぶ姿を描いている。秀作だと思ったが、この邦題はやはり引いてしまう。どうして、原題どおりにしなったのだろう。


映画『エリザベス(1998年)』とほぼ同じ時期に、同じような時代を描いた作品で、ちょっと比較しながら見たが、こちらのほうがクセのない作品に思えた。多少えぐいシーンはまま出てくるものの、高級娼婦になる過程もずいぶんあっさりとしているし、オスマン・トルコの侵略からヴェネツィアを守るためにフランス王に気に入られる場面もずいぶん都合通りの展開だな〜なんて思ったり。


この作品は異端審問自体が出てくるわけではないが、ラストでヴェネツィアが疫病に襲われ、神の罪だとして娼婦たちが迫害される。ベロニカも宗教裁判に引きずり出される。ベロニカの運命はかくや……ってなるわけだが。そして彼女を救うのは……。でも、勇気の見せどころがちょっと違うんでないの?


この当時のヴェネツィアには10万の人口に対し1万人の娼婦がいたと言われる。その中で最高のコーティザンになる過程があまりにも簡単に済まされている。才能の一言で済まされるのはとにかく、初期のわがまま娘がコーティザンになっていく努力や失敗の過程をもっと丁寧に書いても良かったのではないかと感じた。


おススメ度: 勘違いを招きかねない邦題がまず正直気になる。映画自体も、綺麗な作品だと思うが、内容が浅く感じる。同じ年に製作のエリザベスより少し劣る作品と感じたので、おススメ度はエリザベスより一つ下げてとしている。




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