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歴史映画紹介


つぐない(2007年)


ATONEMENT/アメリカ

監督:ジョー・ライト

<キャスト>  セシーリア・タリス:キーラ・ナイトレイ  ロビー・ターナー:ジェームズ・マカヴォイ  ブライオニー・タリス(13歳):シアーシャ・ローナン  ブライオニー・タリス(18歳):ロモーラ・ガライ 他

2008年劇場公開(東宝東和)



「つぐない」日本版予告編 ATONEMENT Trailer Japanese



【ダンケルクの戦い】 1940年5月〜6月。ベルギーに展開していた30余万のイギリス・フランス軍、は、ドイツ軍の機甲部隊の急進撃の前に圧倒され敗走した。両軍は、防備を捨てて撤退を余儀なくされた。


イアン・マキューアンの『贖罪』を『プライドと偏見(2005年)』で高い評価を浴びたジョー・ライト監督で映画化。主演のセシーリアをキーラ・ナイトレイ。1935年から40年を舞台に、少女がついてしまった嘘をきっかけに引き裂かれた恋人同士の愛の物語。原作を読んでいないので、どのような作品かよくわからないが、作品の質はプライドと偏見(これも名作だと思うが)より上がっていると思う。ただ、自分は単純な人間なのでハッピーエンドで終わっているプライドと偏見のほうが好き。


物語の始まりは1935年夏のイギリス。13歳のブライトニーは政府官僚の末娘。休暇で帰省する兄とその友人に自作の劇を披露しようと準備に追われていた。ブライトニーは、庭師のロビーに淡い恋心を抱いていたが、あるとき姉のセシーリアとロビーとの関係を誤解と嫉妬で勘違いしてしまう。しかも、タリス家に預けられていた従姉妹のローラが何者かに強姦されるという事件が起きる。現場を目撃したブライトニーは、犯人はロビーだと嘘の証言をする。ロビーは、無実を証明することができず逮捕された。それから5年。家を出て看護婦になったセシーリアとロビーは再会する。刑務所で暮らすか軍人になるかを選ばされたロビーは、兵士となりヨーロッパの戦線へ送られることになったのだった。その頃、ブライトニーも看護婦となることを決意し訓練を受けるようになっていた。


ラストで、ブライトニーがその後作家になっており、最後と決めた作品として自分の若いころの体験を虚実交えて描いた作品だということが明らかにされる。バッドエンドで終わってしまったセシーリアとロビーのために、せめて小説の中だけではハッピーエンドにしようとしていた……というが、結局最後まで自己満足でしかなかった気がする。


この作品は戦争自体がテーマではない。子供の嘘の帰結としてのロビーの姿はあまりに残酷。ダンケルクの戦場を必死で生き抜き、セシーリアとの再会だけを胸に何とか本国に帰還しようとさまよう。ロビーはその最期に何を思ったのだろう。


おススメ度: 映画としては大変に良作と感じるのでおススメ度はにしている。13歳のころのブライトニーを演じたシアーシャ・ローナンの演技は秀逸。しかし、ブライトニーの贖罪の話としてはどうも弱いというか、最後に出てくる年老いたブライトニーの姿が、何十年も姉とその恋人の死を引きずり続けた人には思えなかった。




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