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歴史映画紹介


わが命つきるとも(1966年)


A man for all seasons/イギリス

監督:フレッド・ジンネマン

<キャスト>  ポール・ソコフィールド  スザンナ・ヨーク  ロバート・ショウ  オーソン・ウェルズ 他

1967年劇場公開(COL)


ヘンリー8世の統治時代のイングランドで大法官にまで上り詰めながら、混迷する時代の中で大逆罪に処せられたトマス・モアの半生を描いた歴史大作。オスカーを総なめにした作品。ヘンリー8世の統治時代に、イングランドは旧教陣営を離れ新教のイングランド国教会を立ち上げ国王自身がその首長となった。そのことに反対したためにトマス・モアは大逆罪に処せられた。しかし、ヘンリー8世の改宗の理由は自分が離婚をし、妻の侍女のアンと結婚するためだった。そのために離婚を認めていないカトリックであることが邪魔になった。


作品では、国王の離婚問題が表面化してきたあたりを舞台に、トマス・モアが王権と教会の権威に板ばさみになり、さらに、宮廷内の足の引っ張り合いに巻き込まれながら、最後まで自分の信念を貫く姿を描いている。王権を否定したとして牢に入れられたトマスが、面会に来た家族に「そこまでして信念を貫かなければならないのか。恐れは無いのか」と問われ、たった一人で閉じ込められる孤独や恐怖を語る場面が個人的には印象的。個人的にユートピアなどの作品から、トマス・モアのことをうす甘い理想主義者だと思っていたが、きっと実際のトマスも、恐怖と戦いながら信念を貫いたんだろうなと思えた。


この後、3年とかからずにヘンリー8世は、アンに汚名を着せて処刑してしまう。トマスの貫いた信念は無駄だったのかどうか……。それでも、命よりも大事な、命を賭してでも守らなければならない信念があると信じたい。


おススメ度: まさしく歴史的名作。しかし、内容が重い、堅い。ライトな歴史劇を好まれる方にはおススメできない。イングランド国教会の成立は歴史的な重大事であり、そのごたごたを描いた良作だと思う。おススメ度はとしている。