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歴史映画紹介


アメリカを売った男(2007年)


BREACH/アメリカ

監督:ビリー・レイ

<キャスト>  ロバート・ハンセン:クリス・クーパー  エリック・オニール:ライアン・フィリップ  ケイト・バロウズ:ローラ・リニー 他

2008年劇場公開(プレシディオ)



映画『アメリカを売った男』予告編



2001年2月に発覚したFBI捜査官ロバート・ハンセンによるロシアへの情報漏洩事件を映画化。逮捕までの2ヶ月間に集中して描いている。実際のエリック・オニール捜査官(現在は退官)がFBIの許可を得て撮影にも協力したという。


とすると、作中で描かれているやり取りも実際に出てきたものなのだろうか。ストーリーの中でエニック・オニールはロバート・ハンセンを引きとめたり信頼させるためにあえて嘘をつく場面も出てくる。潜入捜査していることを知っている自分たちは見ていて「あれ、信じちゃうの?」と思うこともあったが、ロバート・ハンセンの内面の心情がよく出ているように思う。他人を欺く二重スパイという反国家的行動に出ながら、エリックを信頼したかったんだなあと思い、苦しく感じた。


物語の主人公、FBIのエニック・オニールは、上司のケイトから捜査官のロバート・ハンセンの内偵を命じられる。最近閑職に回されたロバートは、破廉恥な行動をしているという疑惑があり事が大きくなる前に調査を命じられたのだ。しかし、ケイトたちは全く別の思惑があった。いつの間にか、ロバートに感化されたエリックは、ケイトになぜ内偵をするのか問い詰める。ケイトはロバートが20年以上も間スパイを行い情報を漏えいさせていた容疑がかかっていることを告げる。


ロバート自身があまりスパイ活動を行った動機が出てこない。最後にちらりと語られるだけだが、情報畑を歩んできたロバートがいかに冷遇されてきたか、情報の管理がいかにずさんか、他の情報機関との連携がいかにとれていないか、それらが切々と語られ、そういった不満が事件につながったのだろうなということは想像できる。事実を丁寧に積み上げているなと感じられ、最後まで目を離さずに見ることができた。


最後に職場を去るエリックとロバートがすれ違う。「祈ってくれ」というロバートの姿は印象的だった。あれが全てを裏切り続けた男の末路だろうか。


おススメ度: 実話の重みというのだろうか。確かに派手さはないが、大変に秀作だと感じた。自分たちの知らない裏側で、こんな駆け引きややり取りが現実に行われている。是非一度見てほしい作品、ということでおススメ度はにしている。




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