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歴史映画紹介


ブラザーフッド(2004年)


Brotherhood:太極旗翻して/韓国

監督: カン・ジェギュ

<キャスト>  ジンテ:チャン・ドンゴン  ジンソク:ウォンビン  ヨンシン:イ・ウンジュ  ヨンマン:コン・ヒョンジン 他

2004年劇場公開(UIP)



ブラザー・フッド 予告編



【朝鮮戦争】 朝鮮戦争は1948年に南北分断国家が成立したのち、米ソ軍は朝鮮半島から撤退する。軍事的優位に立った北朝鮮が1950年6月25日、韓国へ向けて38度線を越えて侵攻を開始する。当時の北朝鮮の戦力は充実しており、逆に韓国軍は完成には程遠い陣容だった。絶望的な戦いが続く中、ソウルまで陥落するものの、アメリカを中心に国連軍が結成され韓国への支援が始まる。緒戦では国連軍も北朝鮮軍の前に連戦連敗が続くものの、国連軍の大規模な反抗が始まり9月28日にはソウルが奪還する。10月1日に今度は韓国軍が統一の好機として国連軍の承認の下38度線を越えて北へと侵攻する。10月20日には平壌を制圧した韓国軍および国連軍だったが、中国人民志願軍が戦線に投入され、北朝鮮の反抗が始まる。12月5日に平壌が奪還され、翌51年1月4日にはソウルが制圧される。3月14日にソウルを再奪還した国連軍だったが戦闘は38度線付近でこう着状態に陥り、停戦へ向けた模索が始まる。停戦が合意されるのは1953年に入ってから。7月27日に、板門店で北朝鮮、中国人民志願軍両軍と国連軍の間で休戦協定が結ばれた。現在でも、朝鮮半島は停戦状態である。


朝鮮戦争を題材とした作品は数多く制作されているが、あまり目を通す機会がなかった。日本にとっても、警察予備隊(後の自衛隊)創設に始まる再軍備を歩むきっかけとなり、東西冷戦がアジアにも及んだ大事件である。半島全域を戦場にした戦争によって民間人・軍人の死者は500万人とも言われ、人的・物的被害ははかりれない。その中で行われる非人道的な行為。朝鮮戦争の凄惨な戦禍、人間の残酷さを余すところなく描いた大作である。日本でこれを作れるかと言えば間違いなく否だろう。というよりも、戦争を学ぶことすらない日本のクリエイターが、戦争の何を語れると言うのか……というのも実際のところなのかもしれない。


物語の中心は、徴兵された兄と弟の物語。徴兵され強制的に戦場に送られたジンテとジンソクの兄弟。ジンテはジンソクを除隊させ平和な場所に戻すために、勲章をもらい、上層部の人間にそれを認めさせるために戦闘マシーンと化したかのように闘い続ける。しかし、その兄の姿にジンソクは反発する。やがて両者の亀裂は決定的なものになり、ジンテはトラブルによって上官を殺し、しかもジンソクが死んだと思いこみ北朝鮮軍に入り込み英雄として韓国軍に銃を向ける。失踪後、ジンテの思いを知ったジンソクは、再び兄を取り戻すために戦場の真っただ中で再会する。


戦争映画の要素をふんだんに取り込んだ作品だったと感じた。凄く勉強して製作されていると感じ好感が持てる。アジア発の大作映画として大変に骨太の衝撃作になっていると感じた。


とはいえ、言葉は悪いが、ある種の暑苦しさやうっとうしさを感じたのも事実。弟のためと戦い続ける兄の姿。戦争の中、同じ韓国人を粛清しようとする面々。朝鮮半島の悲劇がこれでもかというほど突きつけられる。ただ、正直、突きつけすぎだろ……見てて疲れた……と思わないでもなかった。個人的には、よく比較の対象とされている『シルミド(2003年)』の方がバランス良く好みだった。


おススメ度: この映画が公開されたとき、ハリウッドを超えたという触れ込みだったが……。たしかに戦闘場面などは迫力もあるが……しかしそれは誇大広告の感が強い。まんま『プライベート・ライアン(1998年)』という気がした。朝鮮戦争は、同じ民族同士の戦争でありベトナムやアフガンなどの戦争とはまた違うものなのだろう。まさに韓国にしか作れない作品という印象を受けた。おススメ度はにしている。




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