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歴史映画紹介


ブレイブ・ハート(1995年)


Brave Heart/アメリカ

監督:メル・ギブソン

<キャスト>  ウィリアム・ウォレス:メル・ギブソン  ロバート・ザ・ブルース:アンガス・マクファーデン  イザベル:ソフィ・マルソー  ミューロン:キャサリン・マッコーマック 他

1995年劇場公開(FOX)



Braveheart Trailer



中世スコットランド史に残る英雄の戦いの物語。主人公サー・ウィリアム・ウォレスは1272年ごろに生まれ、1297年にある事件でイングランドの兵士を殺してしまったことをきっかけに、スコットランドを属国のごとく扱い弾圧し、支配していたイングランドに抵抗する民衆のリーダーとして、反乱軍を組織するようになる。


また、もう一人の主要登場人物ロバート・ブルースはスコットランドをイングランドからの完全な独立に成功した人物として、スコットランドの紙幣にもなった人物でもある。しかし、必ずしもその行動が首尾一貫しているとは言い難く、歴史家の評価はそれほど高くない人物なのだそうだ。しかし、この物語の舞台となった時代を見れば、彼がやむなくそういう行動をとったのも理解はできる。小さな島の中で二つの国が共存していくのはとても難しい。スコットランドの王が、いかにイングランドの圧力や支配から国を守るために苦心してきたのか。それはいかにしても否定はできないだろうと思う。しかし、生き延びるために誇りをも捨てるのか。誇りのために戦って死ぬ道を選ぶのか。ウォレスは迷わず後者を選び、ロバートは一度は前者を選択しながら、最後は後者を選択する。物語の最後に、ウォレスの死後、ロバートは立ち上がった農民たちに訴える。

「ウォレスと共に流した血を、今度は私と共に流そう」 

英雄とは、関わった人間に対して何がしかの影響を与えられずにはおられない人間なのだと思う。 


この作品はアカデミー賞作品賞など5部門を獲得した。ウィリアム・ウォレスという英雄の姿を通して、祖国や自由のために戦う意味を問うている。テロとの戦いが苛烈さを増している今、この問いに日本人も眼をそむけていられる時代は終わったと思う。イングランド・スコットランドも日本と同じ島国である。イングランドやスコットランド、アイルランドの歴史を日本人が歩まなかったもう一つの歴史だ、などという気はないが、日本人が日本人でいられる理由を考えたこともあまりない。むしろ、今だからこそ見るべき作品なのかもしれないと感じる。


おススメ度: 90年代以降の歴史ものの中では抜群の出来の作品だと思う。気になるところはかなりある。ウォレスの典型的な英雄像は、実はあまり好きではない。ウォレスが神出鬼没に裏切り者を始末していくようになってからストーリーが大雑把に感じたし、史実的にもイザベラがイングランドの王室に嫁ぐのはウォレスの死んだあとだったりするわけだし。しかし、アクションやテンポの良さ、引き込まれてしまうエネルギーがあると感じる。欠点を補って余りあり、歴史もの特有の重い感じがなく、名作と呼んでもよいと思う。おススメ度はとしている。




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