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歴史映画紹介


ビルマの竪琴(1985年)


日本

監督:市川崑

<キャスト>  井上隊長:石坂浩二  水島上等兵:中井貴一  伊東軍曹:川谷拓三  小林上等兵:渡辺篤史  岡田上等兵:小林稔侍 他

1985年劇場公開(東宝)



映画「ビルマの竪琴」 TV予告



原作は竹山道雄原作の同名児童文学。1956年に市川崑監督が映画化したものを、1985年に同じ市川崑監督でリメイクされた。ビルマでの戦闘も開戦初期から始まり終戦直前まで続いた。ビルマ方面に投入された日本兵は30万人を超え、そのうち6割が戦死したとされる。そんな中、戦争で生き残ったが、戦争の惨禍を目の当たりにし、そこから自分が成すべきことを見出そうとする青年の姿が描かれている。


『ビルマの竪琴』の舞台は終戦直前のビルマ。連合軍の絶望的状況の中、転戦を続ける井上隊。隊長の井上以下、部隊の隊員の絆は、声を合わせて歌うことで強く結び付いていた。その中に、竪琴の名手、水島上等兵の姿があった。水島は現地の言語を解し、得意の竪琴を斥候の情報伝播の手段に用いていた。そんな井上隊にも終戦の報が知らされる。イギリス軍に降伏をすることを決めた井上隊長は、まだ立てこもり抗戦を続けている部隊がいることを知る。イギリス兵に同じ日本兵なら説得できるかもしれないと申し出た井上隊長はその難役を水島上等兵に託した。しかし、説得は失敗し、水島上等兵は帰らぬ人となる。


捕虜となった井上隊の面々は、橋の上でビルマの肩にオウムを乗せ僧侶の格好をした水島上等兵そっくりの青年とすれ違う。しかし、呼びかけに青年僧は答えずに逃げるようにして去っていく。その後も、何度も青年僧が水島ではないかとうかがわせる出来事が続いた。そう、水島上等兵は生きていたのだ。ビルマの僧侶に助けられた水島は、沐浴中の僧侶から僧衣を盗んで井上隊と合流すべく向かっていたのだった。しかし、その途中で日本兵のおびただしい遺体と遭遇した水島は、彼らをこのままにして帰るわけにはいかないと、ビルマに残ることを決心していたのだった。


水島の気持ちに井上隊長は気づいていたが、諦めきれない隊員たちは、親しくなった物売りの老婆からオウムを買い受け、「水島、一緒に日本に帰ろう」という言葉を教え込み、青年僧に渡してもらうよう託すのだった。


柵越しに隊員たちが「水島! 一緒に日本に帰ろう」と叫ぶ場面はやはり感動的。ただ無言のままに『仰げば尊し』を弾き、去っていく水島の姿は秀逸な場面だったと思う。見終わった後で、「まあ、自分は戦後生まれの人間だからな」とちょっとだけ思う。日本に帰る仲間たちと、現地に残ることを決めた水島。しかし、どうして水島一人がビルマの責任をかぶらなければならないのだろう。国家の命令で戦地に送られた日本兵もまた被害者ではなかったか、とも思う。戦争が終わってからでさえ、兵士は水島のように罪の意識にさいなまれなければならないのだろうか――。


おススメ度: 感動的たが、あんまりぐっと来る作品でもなかったように思う。いい映画なんだけど、何か足りないなぁ、とちょっと感じてしまった作品。おススメ度はにしている。




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