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歴史映画紹介


チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2008年)


CHARLIE WILSON'S WAR/アメリカ

監督:マイク・ニコルズ

<キャスト>  チャーリー・ウィルソン:トム・ハンクス  ジョアン・ヘリング:ジュリア・ロバーツ  ガスト・アブラコトス:フィリップ・シーモア・ホフマン 他

2008年劇場公開(東宝東和)



Charlie Wilson's War - trailer



予告編を見たときは政治コメディかと思った。本編を見たらなかなか……なかなか……。評しづらい作品だったのは事実。裏側を描いたような作品は結構好きだが、コメディのタッチで描かれながら中身は結構ブラック。チャーリー・ウィルソンが美女をはべらせていたり、まったく関係のなさそうな麻薬の話が出て来たり、ガストとの初対面の場面は緊迫の場面のはずなのに、つい苦笑してしまう。しかし、そうやってチャーリー・ウィルソンをお気楽さを見せながら、反共を全面に押し出している。


何となく、アフガン戦争やイラク戦争が泥沼化しているので、「共産勢力はこんなひどいことをしてきたんですよ。アメリカは昔こんなにいいことをしたんですよ!」と弁解しているような気もしないではない。アメリカの自国讃美の作品と言ってしまえばそれまでだが、軽いタッチで描かれながら、なかなか見ごたえのある作品になっている。


「ソ連のアフガン侵攻(1979年〜1989年)を終結させたのは1人の男だった」というこの話。主人公はテキサス出身の下院議員、チャーリー・ウィルソン。美女と酒をこよなく愛するお気楽政治家として知られていた。しかし、彼はそんなに単純な人物ではなかった。鋭い洞察力を持って、自分の手に負えないことはしないというだけのことだった。それは委員会の議員たちに貸しを作っていることからも明らか。テキサスの大富豪のジョアンは、アフガンの状況を憂慮しており、チャーリー・ウィルソンにパキスタンの大統領に会うように迫る。最初は嫌がっていたチャーリー・ウィルソンだったが、現状を見て一肌脱ぐ決意を固める。しかし、政府は大国ソ連との衝突を嫌がり、チャーリー・ウィルソンはCIAのはみ出し者のガストらの協力を得ながら、策を実行に移していく。


ユダヤ系のチャーリー・ウィルソンは、敵の敵は味方と言わんばかりにイスラエル、エジプト、サウジアラビア、パキスタンと本来対立している勢力をまとめ、力を借りながらソ連の戦闘ヘリを撃ち落とすための武器とスキルをアフガンゲリラに与えていく。もちろん、チャーリー・ウィルソンは反共のみならず様々な利権の中で行動を起こしたはずで、一概に英雄的行動とかたずけてしまっていいのかと思うが、舞台裏や内幕はこんなになっていたんだと感じながら見られた。


だが、ジュリア・ロバーツ演じる金持ちのオバサンはどうも嫌い。彼女がチャーリー・ウィルソンを焚きつけ、大きな影響を与えることになるが、それが何となく金持ちの道楽にしか見えなかったからだろう。


おススメ度: これはなかなか秀作と感じたので、おススメ度はにしている。歴史の陰に人はありというべきか、人が動かなければ歴史は動かないというべきか。当然といえば当然だが。コメディタッチにしたのには好き嫌いが分かれるかもしれない。真面目な政治ドラマをと思う方にはおススメできないが、そんな感じで作ったのも観てみたい気もする。そうしたら、キャストは全部総入れ替えだなぁ。しかし、この時育てたアフガン・ゲリラと今アメリカは戦うはめになっているわけで。いったん首を突っ込んだことには最後まで責任持たないと後で痛い目を見るぞ、ということか。




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