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歴史映画紹介


9.11自由への扉(2004年)


/アメリカ

監督:ドン・マクブリーティ

<キャスト>  ジュリエット・ルイス  フィリップ・エイキン  レイラ・アリザダ  ブライアン・マーキンソン 他

TVM



Chasing Freedom (official trailer)



アフガニスタンからアメリカに逃れてきた1人の女性、ミーナ。アメリカに亡命を求めてきた彼女を弁護することになった女性弁護士、リザ。もともと証券などの金融商品を扱っていた女性弁護士には、この件は経験も関心もない事案だった。しかし、事務所の意向で社会奉仕として無報酬で引き受けることになってしまう。この件に興味を持てなかったリザに、ミーナは心を開けない。しかし、リザはこの問題の重大さを直視し、彼女が受けてきた苦しみを何としても認めさせ、亡命をかなえさせたいと、全力を尽くそうと考えるようになる。ミーナの前に立ちはだかる法律の壁。そんな時、あの衝撃の事件が起こる。


9.11同時多発テロを契機にアメリカの難民受け入れは大きく制限されることになった。この作品のラストでは「決してその扉を閉ざしてはならない」と警告している。9.11同時多発テロを扱った作品ではないが、この事件をきっかけに社会が大きく変化した。その一例である。


ミーナを取り巻く人たちは彼女に対して好意的ではない。在留許可を出す判事も、拘置所の職員も、役所の人間も、部外者である自分たちから見たら大変冷たい人間にうつる。リザは(自分のことは棚に上げて)彼らを非難するが、彼らもミーナが嫌いでそうしているわけではない。物語の最後はミーナが社会的な庇護を受けることが認められほっとするが、その為に兄の死という現実を突きつけられることになる。兄の死と引き換えの自由。観ていて心苦しく感じた。


おススメ度: アメリカは、その成立から移民の国である。様々な人種の人々が存在し、多くの人々が、自由と成功を求めてやってくるが、それが治安悪化を作っている原因となっているのも事実ではあるのだろう。それは、移民を積極的に受け入れてきた、どこの国でも同様のようであり、1992年のロス暴動や、2005年にフランスで起きた大規模な暴動などは記憶に新しいところ。アメリカの場合、人種差別は根強く、人種間の対立も激しいと聞く。難民の受け入れに対しても、助けたいのは山々だが、そのために社会を破壊する害悪を持ち込まれては困るというのは本音だろう。主人公ミーナが本当に気の毒な境遇の人なので、障害に対して憤り、ラストにホッとするのだが、全ての難民希望者がミーナのような人でない場合も多くいるのも事実だろう。そういう意味では一方的な作品という気もする。日本の難民政策と併せていろいろ考えさせられる良作だと思うので、おススメ度はにしている。




【9.11アメリカ同時多発テロ】