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歴史映画紹介


グレート・ウォーリアーズ(2000年)


VERCINGETORIX:DRUIDS/フランス

監督:ジャック・ドルフマン

<キャスト>   ウェルキンゲトリクス:クリストファー・ランバート  シーザー:クラウス・マリア・ブランダウアー  大司祭:マックス・フォン・シドー  エポナ:イネス・サストーレ 他

劇場未公開


時は古代ローマの時代。クラッスス、ボンペイウスという大物政治家とともに第一回三頭政治に加わり、ローマの最高権力者に登りつめようとしていたユリウス・カエサルは、自らの権力基盤をより確固としたものにするためにガリア(現在のフランス)平定に乗り出した。しかし、ガリアの抵抗は激しく、紀元前58年から紀元前51年の7年を費やさなければならなかった。その中でも、紀元前52年のアルウェルニ族の指導者、ウェルキンゲトリクスを中心とする全ガリアの蜂起に、カエサルは大いに苦しめられた。ウェルキンゲトリクスは、フランス最初の英雄と称される。


『グレート・ウォーリアーズ』の始まりは、幼いウェルキンゲトリクスの目前で父親が殺される。ウェルキンゲトリクスは、いずれガリアの王になるという夢を抱いていたが、その夢を胸にたくましく成長した。父親を殺した張本人を自らの手で殺し、見事仇を討ったウェルキンゲトリクスは、その過程でカエサルと出会う。カエサルに好感をもったウェルキンゲトリクスと、ウェルキンゲトリクスに並々ならないものを感じたカエサル。両者はガリアの安定のために力を合わせられるかに思えたが、カエサルがガリアの諸部族団結を阻止するために策を巡らせ、かつてウェルキンゲトリクスの父親が殺された件にもかかわっていたことを知り、カエサルに戦いを挑む。初戦はウェルキンゲトリクス優勢に事が進み、ウェルキンゲトリクスの旗の下に集まってきた諸部族によりウェルキンゲトリクスは指導者として王にも等しい立場になる。しかし、カエサルとの全面対決は目前に迫っていた。


政府の協力の下、1万5千のブルガリア軍が撮影に参加したという戦闘場面は圧巻。ガリア戦記の中でも、カエサル最大のピンチであるウェルキンゲトリクスの蜂起を丁寧に映像化していると感じた。後にカエサルはガリアの指導者にも元老院議会へ参加させるなどしたが、ガリアにとって決してカエサルが解放者ではなかったということだろう。結局、最後は寄せ集めの烏合の衆は戦闘が始まると空中分解してしまい、カエサルに敗北を喫することになる。もしも、ガリアが文明的・政治的にもう少し成熟していたならウェルキンゲトリクスの蜂起はもっと違う方向に進んだのかもしれない、などと思う(歴史でそれを言っていたらきりがないのだが。)。


『グレート・ウォーリアーズ』の中ではウェルキンゲトリクスの最期は映像の中では描かれずエピローグの中で文章によって語られるだけなのだが、6年の虜囚生活を経て処刑された。敵対した者であっても、軍門に下った後に処刑したりすることのなかったカエサルには珍しい例であるという。それだけウェルキンゲトリクスを恐れたからなのか、ガリア人の命をローマ人よりも下に見ていたからなのか、ガリア人が自分にたてついたのがそれだけ許せなかったからなのか……。


おススメ度: ガリア戦記の映像化ということで興味ある一本。ただ、多くある古代史もの、中世ものと比べて傑出した作品とは思えずちょっと残念。おススメ度はとしている。




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