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歴史映画紹介


ファイナル・エンペラー〜悲劇の皇帝〜(2003年)


De Reditu/イタリア

監督:クラウディオ・ボンディ

<キャスト>  エリア・シルトン  ロドルフォ・コルサート  ロミュアルド・クロス  ロベルト・ヘルリッカ 他

劇場未公開


西暦418年。ゴート族の侵入を受けた西ローマ帝国は、滅亡の危機を迎えていた。この危機に対し、皇帝はなんら有効な手を打てず、危機感の欠けた貴族たちはただ自らの保身に走るのみだった。ローマ市長官のルティリオはこの現状に憂いていた。この時代、政府の要職を占めているのはキリスト教徒たちだったが、彼は旧来の多神教徒だった。ルティリオは、かつての、黄金時代のローマ復活を望んでいた。共に立ち上がり、戦う仲間を求めて故郷ガリアに向かうルティリオ。しかし、その道のりは困難に満ちていた。


クライマックスがないのがクライマックスというのか……プロタディオの自殺などショッキングなシーン、展開が続く割りにあまりにも抑揚なく淡々としすぎてどこでどう盛り上がればいいのか分からない。主人公が行く先で出会い、軽蔑の対象としている人々。眼をつむり、耳をふさぎ、小さな世界に逃げ込んで現実を見ようとしない人々。主人公のルティリオのそういう感情があまりに表に出てこず、ただ冷静に人間分析みたいなことをしているものだから、物語に抑揚がなくなってしまうように思う。


史実では476年に西ローマ帝国は滅亡している。最初はゴート人によって、最後はゲルマン人が止めをさした。外敵に食い尽くされ、緩慢な死を余儀なくされていく帝国。その終わりの始まりの時間に、一人、抗おうとするルティリオを悲しく感じてしまう。しかし、国の死なんてそんなものなのかもしれない。始まりは気づかず、気づいたときは致命傷を負っている。


おススメ度: 邦題の付け方がひどいと思う作品は結構あるが、これもその一本。皇帝なんてどこにも出てこないし……。パッケージだけを見てから内容を見ると「騙された」と思うだろうが、それ以外は、真面目な歴史劇であり、滅びに向かって突き進む時代の雰囲気が出ていると感じた。おススメ度はにしているが、ハリウッドのようなスペクタクルシーンは出てこないので派手な作品が好きな方にはおススメしない。




【古代ローマ時代】