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歴史映画紹介


エリザベス1世〜愛と陰謀の王宮〜(2005年)


Elizabeth 1/アメリカ・イギリス

監督:トム・フーバー

<キャスト>  エリザベス1世:ヘレン・ミレン  レスター伯:ジュレミー・アイアンズ  エセックス伯:ヒュー・ダンシー 他

TVM


16世紀のイングランドを統治した女王エリザベス1世の物語。『クィーン(2006年)』で映画賞を総なめにしたヘレン・ミレンが生涯独身を貫いた女王の姿を描いている。物語の中心は、2人の寵臣、レスター伯とエセックス伯との恋愛模様。女性としてのエリザベスを中心に描いているように思えるので、世界史的な歴史の動きは分かりづらい部分がある。NHKで放送されたときに愛と陰謀の王宮なんで副題がつけられたが、人間としてのエリザベス女王に重点を置いた作品になっていると感じた。最終的にはレスター伯はエリザベスが最も信頼する臣下として、破局した後も重用されたが、エセックス伯は反逆者として処刑された。


物語はエリザベスの治世が20年ほど続いた頃。結婚をしていなかったエリザベス女王は、スペインと対抗するためにフランスとの結びつきを強めたいと考えていた。フランスから来たアンジュー公は予想に反して好印象の人物だった。エリザベス女王はレスター伯は愛し合っていたが、決して結ばれない関係だった。それならばとアンジュー公との結婚を急ごうとするエリザベスに対し、フランスは信用できないと考えていたレスター伯は反対する。そのため両者の溝は深まっていきレスター伯の結婚をきっかけに両者は別れた。予期しないアンジュー公の死によって結婚は流れた。そしてレスター伯との再会。レスター伯から思いがけない事実を聞かされ悲しむ女王。しかし、この後両者は恋愛感情とは違う信頼で結ばれる。メアリ・ステュアートの処刑をきっかけに起こったイングランド最大の危機を先頭に立って乗り切ったエリザベス1世だったが、その直後レスター伯は病気で命を落としてしまう。


この両者の関係は、ある意味で君主と臣下として、また男女の関係としてもある意味理想の形のように思える。後編では、若く才気あふれるエセックス伯が女王の前に現れる。すでに50歳を超えていたエリザベスは彼を寵愛し、枢密院顧問官の地位まで与えてしまう。それは、エセックス伯を増長させ信じられない行動をとらせてしまう。


正直後編のほうが面白かった。エセックス伯はとにかく単細胞に描かれている。エリザベス女王への愛が本物だったのか、それとも利用するするつもりだったのか、どっちにせよ自分で墓穴を掘るようなことしかやっていない。見ていて気の毒になった。


作品自体は歴史作品としても、人間ドラマとしてもとてもできのいい作品。女王の苦悩がよく描かれている。思わず目を背けたくなるような処刑のシーンが所々出てくるが、それも時代を感じる。一見の価値はある作品になっている。


おススメ度: ヘレン・ミレンのエリザベス1世がまず素晴らしい。時に女王らしく凛とした、時に傲慢で偏狭的で、様々な面からのエリザベス像をとらえた歴史人間ドラマとなっていると感じる。しかし時代背景などは分かりにくい。ヘレン・ミレンのエリザベス1世を好きになれなかったら、まずすぐに止めてしまうかもしれない。とはいえ、おススメ度はにしている。




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