TURNING☆POINT〜世界史(西洋史)を舞台にした歴史映画・DVD紹介のサイト〜


カスタム検索


歴史映画紹介


フロスト×ニクソン(2008年)


FROST/NIXON /アメリカ

監督:ロン・ハワード

<キャスト>    リチャード・ニクソン:フランク・ランジェラ  デビッド・フロスト:マイケル・シーン  ジャック・ブレナン:ケヴィン・ベーコン  キャロライン・クッシング:レベッカ・ホール  スイフティー・リザール:トビー・ジョーンズ 他

2009年劇場公開(東宝東和)



フロスト×ニクソン 日本版予告編 FROST/NIXON Trailer Japanese



【ウォーターゲート事件】  1972年の大統領選挙において、ニクソン陣営が民主党陣営の事務所を盗聴したとされる事件。1974年、ニクソン大統領は世論の反発にあい、辞任を余儀なくされた。1960年代のアメリカの混迷を『法と秩序』により解決すると主張し1969年に大統領に就任し、米国経済の衰退に一連のドル防衛策で乗り切ろうと試み、米ソのデタント(緊張緩和)政策を展開しヴェトナム休戦を実現した功績も多い大統領だが、ウォーターゲート事件によってアメリカ大統領として初めて任期中に辞任した大統領になった。


映画『フロスト×ニクソン』はウォーターゲート事件で辞職したニクソン大統領とイギリスの司会者デビット・フロストによる1977年に行われたテレビ番組での討論の模様を映画化したもの。2006年に戯曲として公開されている。


映画『フロスト×ニクソン』では、アメリカ進出を狙うテレビの司会者デビット・フロストが、アメリカでの成功を狙い、ウォーターゲート事件で辞任して以来、正式な謝罪をするわけでもなく公の場での発言を控えていたニクソンとのインタビューに挑む。沈黙を続けていたニクソンもまた、政界復帰に意欲を燃やし続けていた。さまざまな困難を乗り越えてインタビューが始まると、百戦錬磨の政治家の前に、フロストは防戦一方で肝心な内容に踏み込んで行けない。しかし、最後の最後で反撃に出たフロストは、ついにニクソンの失言を引き出す。


主人公のフロストの描き方は、あくまでテレビ屋として描かれていてい面白い。正義感あふれるジャーナリストではなく、アメリカ進出の足掛かりとしか考えておらず、しかし、そのハードルをあまりに甘く考えており、ニクソンの秘書にはいいようにあしらわれ3大ネットワークからも大企業からも協力を断られ多額の借金を抱えてのインタビューになる。しかも、金策に追われるフロストはまったくの準備不足で、のらりくらりと自分の在任期間中の功績ばかりを続けるニクソンに防戦一方。さすがのニクソンが敵に塩を送ろうと思ったのも無理からぬこと。しかし、それが結局ニクソンの首を絞めてしまう。


フロストに対抗するニクソンは、まさに威風堂々としたカリスマあふれる政治屋として描かれている。この、ニクソンをどうやって追い詰めていくのかと期待したが、せっかくのインタビューとニクソンを追い詰めていく様が、あまりに駆け抜けるような印象で、知能戦の様相も起死回生の証拠を突きつけるような見せ場も出てこず、完全に敵失で少し拍子抜けだった。


アメリカ史上初めての大統領の辞任が、ベトナムやカンボジアの失敗ではなく、死人が出たわけでもない盗聴事件であったのは、結構意外。遠くの虐殺よりも近くの不法行為にばかり目が行くのはどこの国の国民とて同じなんだろう。


おススメ度: テレビ史上に残る対決をエンターテイメントとして描こうというのは面白い。創作もかなり含まれているそうだが、ドキュメンタリータッチで緊張感ある映画になっていた。おススメ度はにしている。




【関連商品】