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歴史映画紹介


グローリー(1989年)


Glory/アメリカ

監督:エドワード・ズウィック

<キャスト>  ロバート・グールド・ショー:マシュー・ブロデリック  トリップ:デンゼル・ワシントン  キャボット・フォーブス:ケイリー・エルウィス  ジョン・ローリング:モーガン・フリーマン  他

1990年劇場公開(COLTRI)



Glory Trailer



南北戦争を舞台に、士官以外は全員黒人という実在の部隊「第54連隊」が結成され、厳しい訓練や実戦を通じてその絆を確かなものにしていく物語。ワグナー要塞攻略戦により、ショー大佐が戦死し、部隊も壊滅したところまでを描く。ちなみに部隊の解散は1864年のことらしい。主人公を演じたマシュー・プロデリックは決して自己主張しすぎず、ただ、黒人部隊という初めての部隊に対する不安や、その結果時に厳しくなりすぎる指揮官の姿をしっかりと描いている。最初は、貧しさから逃れるためだったり、白人への復讐心だったり、様々な思いで集まって来た黒人兵たちが、ショー大佐への信頼、アメリカ国民であることを自覚していく姿は、しかし、決して自国讃美の映画にはとどまらないと思う。隠れた名作……アカデミー賞3部門を獲得した映画に“隠れた”は無いか……と言っていもいいと思うので、ぜひ一度見ていただきたい。


登場人物は、ショー大佐を除いて、全員架空の人物であるらしい。しかし、ものすごくリアリティのある、しっかりと練りこまれた作品になっている。ショー大佐は最初は、とにかく厳しく軍律を守らせ、時には階級証を盾に高圧的にふるまうことで黒人たちをまとめようとしていたが、やがて、自分もともに苦痛を背負う覚悟をもたなければ、信頼は得られないことに気づいたのだろう。最初に約束された給与が一方的に削られたことに怒る黒人たちの前で、自分の給与の用紙を破って見せる場面は個人的には好きな場面。ちなみに史実では、給与の受け取り拒否はショー大佐の発案だったらしい。


僕も、戦争好きではないし、あらゆる戦争は間違いの中から生まれていると思っている。しかし、現実にその場で命を落とした兵士たちは、理想を胸に戦場にその命を散らしたのだろう。ショー大佐のラストは史実に基づくものだそうだ。ラストでそう描かれたように本当に他の戦死者と同じ穴の中に放り込まれたのかは分からないが、ともに戦った戦友と共に眠るラストにしたかったのだろう。


おススメ度: これはおススメの一本。決して派手さのない作品だが、まさに歴史の一場面を切り取ったような作品。戦争否定は大いに結構。しかし、歴史とはこういう命や思いの積み重ねでできているのだと再実感した。おススメ度はにしている。




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