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歴史映画紹介


トロイ・ザ・ウォーズ(2003年)


Helen of Troy/アメリカ

監督:ジョン・ケント・ハリソン

<キャスト>  シエンナ・ギロリー  ルーファス・シーウェル

  マシュー・マースデン  ジョン・リス=デイヴィス  エミリア・フォックス 他

TVM


もともとは、アメリカのテレビのミニシリーズとして製作された作品。トロイの王子パリスが羊飼いとなったいきさつなど、ギリシア神話の要素を組み入れ、アメリカでは学校の教材としても使用されたそうだ。


トロイア戦争はトロイの王子パリスが、使節として訪れたスパルタで、絶世の美女へレンに恋をしてしまうことから始まる。スパルタ王メネラオスはパリスを殺そうと画策したため、パリスはヘレンを連れてトロイに逃げ帰る。メネラオスは、兄のアガメムノンや勇猛な戦士アキレス、聡明なイタケの王オデュッセウスらとともに、一つの約定をしていた。ヘレンをメネラオスが妻にするときにする約束で、美しいヘレンを妻にするものは公平にくじによって決める。そして、その結果に誰も反対してはいけない。そして、誰か今後それを乱すものは参加した全員で力をあわせてこれに当たる。


かくして、トロイにギリシアの連合軍が押し寄せる。とくに、ミュケナイの王、アガメムノンは権力主義者で、この機に乗じてトロイを支配しようと考えていた。かくして戦争が始まる。戦争は予想に反して、長期化の様相を示し始める。こう着状態が続き、気が付くと、十年が過ぎようとしていた。多くの血が流された。この戦争を引き起こしてしまったことによる自責の念にさいなまれるヘレン。そんな時、ギリシア連合軍側から一つの提案がされる。それは、メネラオスとパリスとの一対一の決闘だった。そして、停滞していた物語は、岩が坂を転がり落ちるように、破滅へと向かって動き始める。


この物語で語られるトロイア戦争はもちろん史実ではなく、伝説上の物語だが、シュリーマンの発掘以降、戦争の傷跡を残した古代ギリシアの都市国家の遺跡が発見され、何らかの戦争があったことは分かっている。この作品は、古代ギリシアの都市国家の生活や文化を再現しようと試み、同時代への興味をかきたててくれる。


物語の基調はヘレンとパリスの恋愛模様に、メネラオスを含めた三角関係。序盤のヘレンの背負ってしまった不幸が、ヘレンの魅力を強めている。そこに、アガメムノンの野望が入り混じる。メネラオスは見ていて気の毒になってしまったが、それも彼の弱さゆえのことだった。もちろん私たちがよく知っているトロイの木馬だが、これもしっかり登場する。


そして、最後の戦いで、彼らの運命はどう変わるのか。トロイア戦争が終わった後のことも軽く触れられている。


おススメ度: 製作年が近く、扱っている時代は同じでも、2004年の映画「トロイ」と比べる対象ではない。TVドラマなので、お金の掛け方は比べようがないが、こちらは神話の要素をしっかりと取り入れ見ごたえのある作品になっている。おススメ度は比較的高めの。もしも、トロイと見比べるのなら、こっちを先に観たほうがいいかと思う。アキレスがあんまりにも力自慢の単細胞に描かれ、役者さんもブラッド・ピットと比べたら気の毒だ。




【トロイア戦争】