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歴史映画紹介


インサイド・ジョブ〜世界不況の知られざる真実〜(2010年)


INSIDE JOB/アメリカ

監督:チャールズ・ファーガソン

<ナレーション>   マット・デイモン 他

2011年劇場公開(ソニーピクチャーズ エンターテイメント)



映画『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』予告編




【リーマン・ショック(リーマン・クライシス)】 2007年にサブプライムローン(サブプライム住宅ローン危機)問題を機かけにアメリカの住宅バブルは崩壊。サブプライム住宅ローンの債権を組み込んだ証券はその価値を失ったばかりでなく、世界的な信用不安に陥り、多くの金融機関や政府系企業が資産の棄損を被った。アメリカ合衆国の大手投資銀行・証券会社のリーマン・ブラザーズも例外ではなく、2008年9月15日には連邦破産法第11章の適用を連邦裁判所に申請。リーマン・ブラザーズの破産総額は約64兆円にも上り、同社発行の社債や関連企業、取引先への波及・連鎖の不安から、アメリカ経済への信用は失墜し、世界的な大不況へと繋がっていった。


タイトルの『インサイド・ジョブ』とは、英語で『内部犯行』を意味する。2008年9月のリーマン・ショックを発端にした世界規模での金融危機、世界同時不況。金融界への大物、当事者へのインタビューなどを通じて、金融の世界の詐欺的ともいえる実態と欺瞞を明らかにしていく経済ドキュメンタリー。第83回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞作。


ストーリーは国際金融に翻弄されたアイスランドの例をオープングで上げ、アメリカの金融業界が政治が、危機を認識しながらいかに無策であり、金融業界の人間がいかに無責任かつ高額の報酬を懐にすることに精力を注いでいたかを非難交じりに解説する。最後にその危うい綱渡りのアイスランドのモデルを安易に称賛した経済学者への非難で終わる。


やや、一方的で感情的な印象も受ける分析ではあり、また非難された側にも言い分はあろうが、実際に経済危機は起きてしまった。その責任は誰も取っていないし、これからも誰も取らないだろう。自分に言わせれば、サブプライムローンのような滅茶苦茶なローンを組んだ消費者や、そんな危なっかしいものを組みこんだ証券を格付け会社の数字だけを頼りに抱えた投資家や投資会社にだって責任はあると思うが、それらはさておいても、誰かに大損をさせて誰か(自分たちが)が大儲けの構図を作った金融業界と政治の癒着構造は非難されても仕方ない。インタビューを聞いていても、どこかの感覚が狂っているとしか思えない印象を受ける発言も多かった。そういう印象を視聴者に与えることができたあたり、演出のうまさだろう。巧みな演出と、マット・デイモンの説得力溢れるナレーションについつい引き込まれてしまう。


おススメ度: この映画に関してはドキュメンタリーということもあっておススメ度はつけかねるが、とにかくおススメであり、見るべき映画だろうと思う。簡単な経済用語の勉強をしてから観た方がなお一層理解が深まると思う。一度は観ておくべきと思うのでおススメ度はAとしておく。




【リーマン・ショック】