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歴史映画紹介


K−19(2002年)


K-19:THE WIDOWMAKER/アメリカ・イギリス・ドイツ

監督:キャスリン・ビグロー

<キャスト>  アレクセイ・ボストリコフ艦長:ハリソン・フォード  ミハイル・ポレーニン副長:リーアム・ニーソン  原子炉担当士官ヴァディム:ピーター・サースガード  原子炉担当官パベル:クリスチャン・カマルゴ 他

2002年劇場公開(角川ヘラルド映画)



K19 Trailer 2002



ソ連の原子力潜水艦K-19で1961年に実際に起った放射能事故。NATO基地の目と鼻の先で起きた重大事故は、下手をすれば第三次世界大戦の引き金になっていたかもしれなかった。


K−19の出港から、事故を起こし、救助されるまでを描いている。困難に対応しようとする男たちの姿を描いていく。ろくな防護服もないまま、原子炉の中で作業をし、次々と被爆していく作業員の姿には背筋に冷たいものが走る。と同時に、傲慢で名誉欲、出世欲に取り憑かれた艦長の下、ただひたすら全滅に向かって突き進む姿は、ある意味でパニック映画にも思える。決してソ連非難のプロパガンダ映画ではなく、中立的に淡々と描いている。


出港してから前半のかなりの部分が訓練の場面に充てられているのは正直だらっとしてしまう。ミサイル発射実験を終わるまでは早送りしたっていいような気がする。臨海間際の原子炉に立ち向かう男たちの姿は確かに胸にくるものの、元はと言えば……と思うと、やはりやるせない。誰かの手抜きで命を落とすことになるのは第一線にいる人間なんだ。さらに、戦争で死んだわけではないのだからと勲章すらもらえない犠牲者たち。国のために死ぬっていうのはこんなことなのか?


自分が生まれる前にこんな事故があったのかと思わず考えさせられるが、前半延々続く訓練の様子や、これから起こるであろう不幸を予感させる演出など、監督の演出に不満を感じることもあり、手放しで称賛はできない作品。潜水艦ものとしてより、昔こんなことがあったのかと思いながら見たほうがよいかと思う。


おススメ度: 潜水艦ものとしてはイマイチではあるが、こんな現実が自分が生まれるほんの少し前に起こっていたのかと思うと暗澹たる気持ちになる。乗員が次々と被爆していく様は観ていてゾッとする。潜水艦ものとしてではなく、東西冷戦の中で技術への過信、人命の軽視などを描いた作品として、おススメ度はにしている。




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