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歴史映画紹介


マリー・アントワネットに別れをつげて(2012年)


LES ADIEUX A LA REINE/フランス・スペイン

監督:ブノワ・ジャコー

<キャスト>  シドニー・ラボルド:レア・セドゥ シドニー・ラボルド   マリー・アントワネット:ダイアン・クルーガー  ガブリエル・ド・ポリニャック夫人:ヴィルジニー・ルドワイヤン   ルイ16世:グザヴィエ・ボーヴォワ  カンパン夫人:ノエミ・ルボフスキー 他

2012年劇場公開(ギャガ)



映画『マリー・アントワネットに別れをつげて』予告編



物語の舞台は18世紀の終わりのフランス。マリー・アントワネットの名前が邦題についているとおり、フランス革命直前の王宮が舞台となっている。


イギリスやプロイセンなどとの対外戦争やアメリカ独立戦争への支援など、ルイ14世以来の数々の戦争による戦費の増大、豪華絢爛な王宮とその生活の維持費などは、フランス国民の生活を圧迫し、市民は困窮し、その日の食事にさえ事欠く有様だった。その怒りはパスティーユ襲撃に始まるフランス革命へと繋がっていく。


映画「マリー・アントワネットに別れをつげて」の主人公の少女は、王妃マリー・アントワネットの朗読係の少女シドニー。公然と支配者たる貴族たちに反旗を翻した市民の側の人間でも、市民に憎まれ狼狽し、王宮のあるヴェルサイユから逃げ出す貴族たちの側の人間でもない。王宮に生活していても、生活は最低辺のそれと変わらない、王宮の下働きの少女である。


そんな少女の目から見た、市民に拳を振り上げられて狼狽する貴族や王宮の混乱を描いているのが、非常に珍しい視点になっていると感じる。また、中心になるのはこの少女と、マリー・アントワネット、そしてポンパドール夫人の三角関係。もっとも、それは関係などというものでもないが。マリー・アントワネットに対し、思慕の念を募らせる少女だったがそこは身分違いの恋。ましてや同性である。しかし、マリー・アントワネットは、ポンパドール夫人に好意を抱いている。しかし、そのことを知っている少女はポンパドール夫人の不誠実さを目の当たりにし、心を痛める。そんな少女に、マリー・アントワネットは一つの命令を与える。それは、国外に逃れるポンパドール夫人の身代わりとなることだった。


おススメ度: あまり派手なドラマではないが、王宮の下働きから見たフランス革命の裏側というのはあまり扱われないテーマだと感じ、主人公のはっと息をのむような美しさとともに好感の持てる作品だった。ただ、低予算の映画だったのか、演出上の問題か、あまり国が崩壊に近づいているという切迫さを感じなかったのは残念。おススメ度はCにしておく。




【原作】