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歴史映画紹介


情熱の処女(おとめ)〜スペインの宝石〜(1996年)


La Celestena/スペイン

監督:ジェラルド・ヴェラ

<キャスト>  メリベア:ペネロペ・クルス  カリスト:ディエゴ・ボット  セレスティーナ:テレール・パベス  パルメノ:マリベル・ベルドゥ 他

2003年劇場公開(パイオニアLDC)


ペネロペ・クルス主演で15世紀に書かれた『カリストとメリベアの悲喜劇』を映画化。騎士と貴族の娘の悲恋を官能的に描く。スペイン版ロミオとジュリエットなんて書かれていたけれど、実際に書かれたのは1499年とこちらのほうがずっと昔。古典文学とかを気にせずに楽しめばいい作品だけど、一応R−18に指定されているので購入の際は注意。


個人的には騎士カリストと従者2人の3馬鹿の物語というのが正直な感想。ところがそこに本当に“力”を持った人間が登場してしまうと、喜劇が悲劇に変わる。一番割を食ったのはメリベアだっただろう。好きでもない男と関係を持たされた挙句、逆恨みされて哀れな最期を遂げることになる。


物語の舞台は近世のスペイン。騎士カリストは、美しい貴族の娘メリベアに恋をした。何とか自分のものにしたいと思うカリストだったが、メリベアはカリストを嫌悪していた。従者の提案でセレスティナという呪い師に協力を依頼する。セレスティナは莫大な報酬と引き換えに、メリベアの心をカリストに向けさせることに成功したが、グルだったカリストの従者2人と分け前のことで揉めた挙句、殺害されてしまう。そして、そんなことはお構いなしに燃え盛るカリストとメリベアの愛の炎の行方は、しかし、悲劇的な方向へと向かおうとしていた。


すごく、大雑把な作品という印象を受けた。テンポがいいのかシナリオが切りすぎなのかは別として、気がついたら終わっていたような印象を受ける。もうちょっと過程を楽しませてほしかった。もしも従者2人がセレスティナを殺さなければ、カリストはめでたくメリベアと結ばれ、従者2人の懐にはそれなりの金も女も手に入り、セレスティナも充分裕福な暮らしができただろうに。そうならなければならない理由が見えてこない。「やっぱり馬鹿だ、こいつら」って思ってしまった。


作品にはそれなりに官能的なシーンも出てくる。そういうのを好まない方には薦めない。スペインの貴族の令嬢に扮したペネロペ・クルスはやっぱり綺麗な女優さん。彼女の好演だけが救いな気がする作品。


おススメ度: 一体どういうつもりでつけたんだろう。この邦題……。確かに、R−18なので多少過激(そうな)タイトルにしても構わないと言えば構わないのだが。邦題はさておいてもイマイチ……の感じは否めないように思う。どうしても、『魔術』で魅かれあって、『逆恨み』で起こる悲劇というのに、エネルギーというか悲劇性をあんまり感じなかったせいかもしれない。おススメ度はとしている。別に、R−18にするほどやばい作品でもないじゃん、などと思ったことが思わぬ低評価につながったわけではない。




【原作】