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歴史映画紹介


プリンセス オブ ペルシャ〜エステル勇戦記〜(2006年)


ONE NIGHT WITH THE KING/アメリカ

監督:マイケル・O・サジベル

<キャスト>  ティファニー・デュポン   ルーク・ゴス  ジョン・ノーブル   ジョン・リス・デイヴィス 他

劇場未公開



エステル記 プリンセス・オブ・ペルシャ 〜 DVD予告



旧約聖書の『エステル記』の映像化作品。紀元前5世紀ごろのペルシャを舞台に、ユダヤ人殲滅を企てる王の側近の企てを阻止しようと奔走するユダヤ人のペルシャ王妃の姿を描く。聖書の中で、女性の名前が書名として用いられているのは『ルツ記』と『エステル記』だけだとされる。主人公のエステル自身が実在の人物だったという歴史的史料はいまだ見つかっていない。しかし、当時のペルシャの宗教はゾロアスター教だったものの、他民族にそれを押しつけることはなく、比較的宗教的寛容さを持って統治していたとされる。作中に出てくるモルデカイのようなユダヤ人の高官も現実に存在したのだろう。


2010年公開の大作映画『プリンス オブ ペルシャ/時の砂』の公開に合わせてのリリースのようであり、タイトルも同作を意識したもののようだが、もちろん全くの別物。製作費50億を費やしてペルシャ黄金時代を再現した超大作であり、その映像は圧巻。


紀元前5世紀のペルシャ。孤児となったユダヤ人の少女は、叔父のモルデカイの養女として育てられていた。ユダヤ人であることは秘密に、仮の名スーダのエステルとして時の王クセルクセスの王妃選びの為に王宮へ連れて行かれた。その美しさと聡明さから、集められた王妃候補の世話役の宦官からも一目置かれ、とうとう王にも見初められ、王妃として迎えられるのだった。王は、ギリシアに対して戦争を行おうとしており、それを利用してユダヤ人を撲滅させようとする勢力があった。その中心にいた高官のハマンは、モルデカイに強い恨みを抱いており、王を焚きつけてユダヤ人皆殺しを決行に移そうとしていた。エステルはその事実に心を痛めながらも、王に嫌われることを恐れて行動に移せないでいた。しかし、モルデカイからの手紙を受けて、王に恥も外聞も法も関係なく話をする機会を願い出て、王もそれに応じる。そして、彼女は王に全てを打ち明けるのだった。


絢爛豪華な歴史絵巻。正直なところ、このタイトルは気に入らないものの古代ペルシャという時代に引き込まれる歴史劇になっていると感じた。話は、なんとなくディズニー映画のようというか、心を閉ざした王と王にいやおうなく惹かれていく美女の物語という感じ。もっとも、ほとんど初対面の時から惹かれあっているような印象を受け、ラブストーリーとしてはあんまり良くないという感じを受けた。


女性が喜ぶようなラブストーリーでも、男が喜びそうなお色気あり、アクションありの超大作といった感じでもない。夫婦間のすれ違いと陰謀渦巻く宮廷の権力闘争がこの話の中心で、そういう作品が好きな方にはおススメだろうと思う。


おススメ度: 公開時に全米で9位となったそうだが、旧約聖書やユダヤ・ぺルシャの歴史になじみのない日本ではあまり受けのよさそうな作品ではない。実際見ていて、そういう歴史やエステル記に興味のない人には分かりにくいかも、と感じた。それでも、歴史とかをあまり考えずに見たら楽しめるかもしれない、と思うのだが。それからタイトルはやはり問題。あの『プリンス オブ ペルシャ/時の砂』と同じベクトルの作品と思ってみるとまずがっかりするだろう。おススメ度はCにしている。




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