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歴史映画紹介


パフューム〜ある人殺しの物語〜(2006年)


PERFUME THE STORY OF A MURDERER/ドイツ・フランス・スペイン

監督:トレヴァー・ナン

<キャスト>  ジャン=バティスト・グルヌイユ:ベン・ウィショー  ジュゼッペ・バルディーニ:ダスティン・ホフマン  リシ:アラン・リックマン  ローラ:レイチェル・ハード=ウッド 他

2007年劇場公開(ギャガ・コミュニケーションズ)



perfume trailer



パトリック・ジュースキントのベストセラー、『香水 ある人殺しの物語』の映像化作品。作品に対してはいろいろ賛否分かれるだろうし、個人的な好き嫌いもあるだろうけれど、一見の価値のある作品だと思う。ヨーロッパ映画の底力を見せてもらった気のする作品。この作品を一言で言うならば……「格調高いゲテモノ映画」といった感じ。この作品はやはりゲテモノ映画だと思う。ショッキングな場面も、納得し得ない場面も次々出てくる。しかし、素晴らしい映像美。匂いという、最も映像で表現しにくいだろう効果を、真正面から描き出した映像技術。クライマックスの数百人のエキストラを使った大交接の場面はよく撮ったものだと思う。でも個人的に最後の感想は……お父さんかわいそう。考えはほとんど正しかったのに娘には嫌われ、薬にやられて。


この物語の舞台は18世紀のフランス。悪臭漂う魚市場に生まれたジャン=バティスト・グルヌイユは、生まれてすぐに孤児となり、施設で育てられた。成長した彼は、自分が常人にはない鋭い嗅覚をもっていることを悟る。働きに出されたグルヌイユは、あるとき運命の香りに魅かれ赤毛の少女と出会う。怯えて声を上げようとした少女の口をふさいだはずみで少女を殺してしまったグルヌイユは、その香りを再現しようとする。調剤師のバルディーニのもとで修練を積み、世界中の調剤師が集まるグラースへと向かう。そこで、究極の香りを求めて、赤毛の若い処女を次々と殺し始める。


グルヌイユの周りにいる人間が次々死んで行く場面は、グルヌイユが背負う死の影を表現したのかもしれないが、あまりにも軽い死に方で、物語が終わったら不要になった登場人物をぽいっと捨てているような印象を受ける。クライマックス場面は本当に力を入れているが個人的には好きではないかな。ある意味での妄想落ちのほうがよかったんではないかという印象を受けた。おれは運命をねじ伏せた! そうグルヌイユが確信した場面ですとんっと絞首刑にされたグルヌイユの死体が揺らいでいるような。少なくとも彼には何も手に入れさせてはならなかったし、自殺なんて安直な死を選ばせてはいけなかった……そんな気がした。


おススメ度: 究極の匂いを求めて次々人を殺す殺人鬼を主人公にサスペンスタッチにした話かと思っていたらクライマックスはあれか……。でも、よくやった、という感じがする。趣味の悪い映画といわれても仕方ないがお上品な映画ばっかりじゃつまらないしねぇ。フランス南東部のグラースは香水のメッカなのは有名で、現在年間6000億ユーロもの売り上げがあるそうである。実際の香水作りの方法や人間の体臭を実際に香水に出来るのかはよくわからないが、なんとなく雰囲気は出ていると思う。おススメ度はとしている。




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