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歴史映画紹介


紅の豚(1992年)


PORCO ROSSO/日本

監督:宮崎駿

<声の出演>    ポルコ・ロッソ:森山周一郎  マダム・ジーナ:加藤登紀子  ピッコロおやじ;桂三枝  マンマユート・ボス:上條恒彦  フィオ・ピッコロ:岡村明美  ミスター・カーチス:大塚明夫 他

1992年劇場公開(東宝)



Japanese Porco Rosso Trailer 2



1992年公開。宮崎駿監督、スタジオジブリ作成のアニメ映画。当時の邦画アニメーション映画の興行収入を塗り替えた作品でもある。メカニックに精通している宮崎監督が、趣味の世界をたっぷりと詰め込んだ一本。そのため、「子供向け」からもっと上の世代に向けた作品となっている。そのことでアニメを児童のために作ることを自らに課してきたという宮崎監督にとっては製作後も是非を悩み続ける作品となった、とも伝えられる。


舞台となっているのは1920年代末のイタリア。第一次世界大戦が終わった後のイタリアは一応戦勝国だったものの、栄光なき勝利と呼ばれるような低迷する時代を迎える。この時代は、ムッソリーニのファシスト党の独裁政権下の時代であり、当時の雰囲気が出た映画のように感じる。また、挿入歌として歌われている「さくらんぼの実る頃」は1866年の歌で、パリ=コミューン(1871年3月26日にパリで民衆が蜂起して誕生した革命政府。後の社会主義活動にも大きな影響を与えた。)の時代に盛んに歌われた歌だという。


こんな混乱の時代のイタリア・アドニア海を舞台に、呪いによって豚の容姿となった第一次世界大戦の飛行機乗りポルコ・ロッソ(本名:マルコ・パゴット)が以前から対立している空賊マンマユート団やアメリカ人の航空機乗りカーチスとの航空機での戦いを通して、空に賭け、夢を追い求める男たちの姿が描かれる。そして、ポルコに好意を持つ幼馴染のジーナや、17歳の少女でありながらメカニックに精通するフィオなど、夢を追いかける馬鹿な男たちを見守る女性たちの姿も印象的に描かれている。


ポルコ・ロッソはイタリア語で紅の豚そのままの意味である。紅というと、共産主義のシンボルカラーの印象を受けるが、それを連想させるような描写はない。ただ、ラストに流れる加藤登紀子さんの「時には昔の話を」は本当に名曲なのだが、学生運動華やかしころの、昭和40年年代を連想させそうな曲だった。初めて見たころは考えもしなかったが・・・・・・ま、多分、穿った見方をしすぎだろう。


おススメ度: ジブリ映画の中でも、結構マニアックな部類に入りそうな映画。当時はジャンプ漫画の全盛期で、豚の頭をつけたブ男が主人公なんて、あんまり見ないんじゃないか・・・・・・なんて思いながら、映画館では観られなかったのでビデオで観た記憶がある。まあ、実際には興行収入50億を超える大ヒット。「カッコいいとはこういうことさ」のキャッチコピーはまさしく、という感じの映画。おススメ度はにしている。




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