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歴史映画紹介


マリー・アントワネットの首飾り(2001年)


The Affair of the Necklace/アメリカ

監督:チャールズ・シャイア

<キャスト>  ジャンヌ:ヒラリー・スワンク  ロアン枢機卿:ジョナサン・ブライス  レトー:サイモン・ベイカー  ニコラ:エンドリアン・ブロディ  マリー・アントワネット:ジョエリー・リチャードソン  カリオストロ伯爵:クリストファー・ウォーゲン 他

2002年劇場公開(日本ヘラルド映画)



The Affair of the Necklace OFFICIAL Trailer



ナポレオンフランス革命の直接の原因の一つに数えられた、『首飾り事件』を映画化。脚本上の演出で、実際の事件より分かりやすく単純化されているとはいえ、このような荒唐無稽なことが考えられ、実行に移されたということに、時代が違うとはいえ驚きを感じる。と同時に、最後までこの事件の蚊帳の外にいながら、事件が発覚するや、大バッシングを浴びることになってしまったマリー・アントワネット王妃に、哀れを感じる。


主人公のジャンヌは名門の出身でありながら、父親に王家を批判したという嫌疑をかけられ、家も財産も失ってしまう。さらに母親をも失い、絶望の中で成長する。しかし、家名を復活させ、失った家を取り戻そうともがくジャンヌは、何とか、王妃マリー・アントワネットに近づこうとする。


そんな、ジャンヌの前にレトーという男が現れる。レトーはジャンヌに後ろ盾をえるための秘策を授ける。その秘策でロアン枢機卿に取り入ったジャンヌ。ジャンヌとレトーは次第に、共犯者以上の関係になっていく。


そんな折、ジャンヌは宝石商に、ある高価な首飾りを、王妃に買い取ってもらうように話をつけてほしいと依頼を受ける。それは、大量の宝石を惜しみなく使った、この世に二つと無いものだった。ジャンヌはこれをロアン枢機卿を使って自分の物にしようと画策する。ロアン枢機卿を保証人に、王妃が首飾りを買い取ったという偽の契約をでっち上げたのだ。首飾りをまんまと自分の手中に納めたジャンヌは、それをバラして、宝石を売り払い、念願だった幼いころに失った自分の家を取り戻す。


全ては順調に行っているように思えた。しかし、思わぬところから事件は発覚し、ジャンヌは逮捕される。事件は、ジャンヌ本人にとっても思わぬ方向へ波及し、王妃は事件を公開裁判にし、事態の沈静化を図ろうとする。しかし、その結果は王室の傷をさらに深めることになるのだった。


ジャンヌ役のヒラリー・スワンクの好演が光る作品。フランス革命直前の揺れ動くフランスの様子と、このある種異様な事件とが重なり、良質の作品に仕上がっている。個人的には、事件が発覚し、ジャンヌらが逮捕されてからの裁判の場面が、ちょっと淡々としすぎているような気がする。ジャンヌとマリー・アントワネットとの直接対決の場面もあっさりと終わってしまったな、という気がする。結局、ジャンヌの悔恨の言葉で裁判は締めくくられる。その言葉も、随分空虚に聞こえた。


エンディングで、それぞれの登場人物のその後がまとめられて終わるのだが、その中のマリー・アントワネットの処刑のシーンは余計だったように思う。この事件が、あろうがなかろうがフランス革命は間違いなく起こっただろうし、マリー・アントワネットの運命は決まっていたのだから。


おススメ度: 個人的にはこういう歴史劇が好きなので、少しおススメ度を高くにしている。しかし、このサイトでもよく書いていることだが、どうしてこんなに安直な邦題をつけたがるのだろう。マリー・アントワネットの名前なく、そういった時代を感じられる邦題を使ってほしいものだと思う。原題を直訳すると『ネックレスの事』か……。




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