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歴史映画紹介


サハラに舞う羽根(2002年)


The Four Feathers/アメリカ・イギリス

監督:シェカール・カブール  原作:A.E.W.メイスン

<キャスト>  ハリー・フェバーシャム:ヒース・レジャー  ジャック・デュランス:ウェス・ペントリー  エスネ:ケント・ハドソン  ウィリアム・トレンチ:マイケル・シーン  ヴィガー・キャスルトン:クリス・マーシャル  トム・ウイロビー:ルバート・ヘンリー=ジョーンズ  アブー・ファトマ:ジャイモン・ハンスゥ 他

2003年劇場公開(アミューズピクチャーズ)



The Four Feathers - Trailer [High Quality]



19世紀末。大英帝国は世界中に領土を拡大していた時代。士官学校卒業し、師団に配備された若い士官たち。士官学校のころから友情を分かちあってきた。ハリーにはエスネという婚約者もいる。ハリーは軍の高級将校を父に持ち、将来を嘱望されていた。1883年、スーダンで反乱が起き、ハリーたちの師団の派遣が決まる。ハリーは、領土拡大の戦争の大義に疑問を感じ、除隊する。仲間たちは彼の除隊の理由を臆病からだと決め付け、白い羽根を送りつけてきた。それは、臆病者を指す軍の習慣だった。送られてきたのは4枚。トレンチ、キャスルトン、ウイロビー。そして、婚約者のエスネから。ハリーは、現実と向き合うためにスーダンへと向かう。そこで出会った黒人のアブーと共に行動するようになる。スーダンの戦争は激しく、さしもの英軍も苦戦を強いられる。その戦闘で両目の視力を失ったハリーの親友ジャックは、エスナと再会する。エスナはハリーの苦悩も知らず白い羽根を送ったことを後悔していた……。


20世紀初めに書かれたA.E.W・メイスンの作品の映画化。これまでも何度も映像化されている、愛と友情の名作である。


物語の背景には、英国の領土拡大競争の中、スーダンで起こった反乱が基点だった。マンディという指導者に率いられたスーダン人は白人の支配から逃れるため抵抗した(このあたりの詳しい事情は特典映像で製作者によって紹介されている)。当時の兵装、陣形がしっかり描かれて、マンディの騎兵がイギリスの角陣を打ち破る場面は臨場感があった。無能な指揮官に指揮され、倒れていく兵士たち。それでもなお、撤退ができない。許されない。戦争の一番の被害者ってやっぱり兵士なんじゃないかと思う。ただ、命だけを残してへたり込む兵士たちの姿が映し出され、さらに敵の捕虜となった兵士の姿が映し出され、そう思った。


ハリーは戦場を回りながら現実をその目に治めていく。さらに、かつての仲間を救うために捕虜の中に侵入する。「なぜここに来た? 戦場に来る必要などなかった男が」誰もが抱く問いに、ハリーは、「臆病者だと言われた」とアブーには答え、トレンチには白い羽根を見せる。「そんなもののために……」 守ろうとしたのはハリー自身の誇りだろうか。それとも失ったものを取り戻そうとしたのだろうか。


おススメ度: これまで何度も(この作品で6回目)映画化された名作だが、なぜ今、この作品なのかという気もする。公開されたのはテロとの戦いが始まった直後。イギリス兵の姿がどうもアフガンやイラクの兵士の姿に思える。帝国主義の懐古とみるか戦争の悲劇と観るかは正直微妙に感じた。シェカール・カブール監督は『エリザベス(1998年)』でもメガホンを取ったが、エリザベスは説明が少なくとも近世の美しい衣装やら建物やらで魅せることができたと思うが、この作品は背後関係があまり希薄で分かりづらい。詳細な特典映像が付いていたが、あまり特典映像に頼るのもいかがなものかと思う。おススメ度はにしている。



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