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歴史映画紹介


ヤマトタケル(1994年)


日本

監督:大河原孝夫

<キャスト>    オウス/ヤマトタケル/ウツノイクサガミ:高嶋政宏  クマソタケル:藤岡弘  ケイコウ:篠田三郎  セイリュウ:石橋雅史  ゲンブ:ベンガル  ツクヨミ/八岐の大蛇:阿部寛  ツキノワ:麿赤兒  オトタチバナ:沢口靖子  他

1994年劇場公開(東宝)


ヤマトタケルは日本古代史にその名を残す英雄である。紀元1世紀から2世紀ごろの人物で第12代景行天皇の皇子・第14代仲哀天皇の父とされている。ヤマトタケルの物語は、古事記と日本書紀ではその扱いが違っており、どちらかといえば栄光に彩られた日本書紀と違い、古事記に描かれるヤマトタケルは行き違いから兄を殺害してしまい父に疎まれ西国・東国の蛮族を征伐するために戦い続け、妻を失い、最後は故郷を思いながら死んでいく。

この映画『ヤマトタケル』は、ヤマトタケルの物語をベースにした「超時空SFアドベンチャー」と銘打たれた、ファンタジー要素が詰まった作品となっている。・・・・・・正直、製作・公開されたのは平成版ゴジラシリーズが大ヒットしていたころ。CMにもしっかりと八岐大蛇が映っていたので嫌な予感がして、公開10年以上手にとることもしなかったのだけれど・・・・・・。正直、予想通りってこともあるもんだなぁ・・・・・・まさかヤマトタケルの物語を、怪獣映画にされてしまうとは。

物語の始まりは、時の大王にオウスと大碓オオウスの双子の兄弟が生まれたところから。ヤマトの国の祈祷師、ツキノワの進言により、大王は小碓を殺すように命じるものの、アマノシラトリによって救われ、大王の妹の手であるヤマトヒメの手で育てられる。ある日不思議な洞窟の中に迷いこんだオウスは、そこで「お前はやがて三つの光を手にいれる」という謎の言葉を聞くと共に、緑色の勾玉を手に入れた。その後、日代の宮に上がることを許されるが、不思議な力を発現し、ツキノワをはじき飛ばしてしまう。さらに、母であるイナヒヒメを呪い殺したと兄オオウスに責め立てられたオウスはそのいざこざでオオウスを殺してしまう。

このことが原因で、クマソ討伐の任を与えられたオウスは、その道中オトタチバナという美しい娘と出会い、道中を共にするようになった。そして、ついにクマソの雄クマソタケルを打ち滅ぼしたオウス。クマソタケルは、オウスの勇気を称えてヤマトタケルと呼ぶ。

ヤマトに戻ったヤマトタケルには新たな戦いが待っていた。かつて天照大神と争って封印された神ツクヨミが復活しようとしているというのだ・・・・・・。

・・・・・・それでも、クマソタケルを倒すあたりまでは、古代日本史ファンタジー的な趣はあったものの、後半以降は・・・・・・目から光線が飛び交い、印を組んで炎を発射したり・・・・・・。さらには、大怪獣対巨大ロボット。歴史ファンタジーの趣などなくなってしまった物語に正直脱力した。当初予定では3部作だった予定だったそうだけれど・・・・・・。この先をどう続けていくつもりだったのだろう?

おススメ度: はじめて子供向けに書かれたヤマトタケルの物語を読んだとき、本当につらくて悲しい物語だと思った。個人的に、ヤマトタケルの物語は英雄譚ではなく、人間ドラマだと思っていた。・・・・・・子供のころに初めて読んだ子供向けに書かれた本の印象が強かったせいだと思うけれど、兄殺しの罪を父に許してもらいたい一心で、時に卑怯とすら見える手段をとり、時に妻の犠牲によって難を逃れながら全国を戦い続ける姿は、印象的だった。それだけに、この映画のような描かれ方は大いに不満だし不愉快。ということで、おススメ度はにしている。



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