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歴史映画紹介


クライマーズ・ハイ(2005年)


日本

演出: 清水一彦(前編) 井上剛(後編)

<キャスト>  悠木和雅:佐藤浩市  佐山達哉:大森南朋  神沢夏彦:新井浩文  安西燐太郎:高橋一生 他

TVM


【日本航空123便墜落事故】 1985年8月12日。羽田発伊丹行きの日本航空(現:日本航空インターナショナル)123便が群馬県多野郡上野村の御巣鷹の尾根に墜落した。乗員乗客524名のうち死者520名、生存4名という日本航空史上最悪の航空機事故。1987年6月19日に公表された事故調査委員会の報告書では同機がしりもち事故を起こした際に、ボーイング社の修理が不十分だったことによる圧力隔壁の破損であるとされた。一部の遺族からは再調査を求める声が今なお起こっているが、現在に至るまで行われていない。


日本航空123便墜落事故の報道の舞台裏を、作家の横山秀夫が記者だったころの経験をもとに、群馬県の架空の地方新聞社、北関東新聞社を舞台に、歴史上類を見ない大事故に遭遇した新聞記者たちの奮闘を描く。2008年公開の映画『クライマーズ・ハイ』を観た時に、いくつかのサイトでNHKドラマのほうがよかったという感想があったので、観てみることにした。


確かに良作のテレビドラマだと思った。日本のテレビの底力を見られた気がする。記者たちと販売や広告をする部署との軋轢や、白河社長以下、上司たちの姿はリアルに感じた。1985年と言えば中曽根総理が靖国神社への公式参拝を強行した年であり、そういった時代背景や、当時の報道映像をうまく取り込んだ作りになっていると感じた。最後に出てくる結城の元部下で、事故で死亡した望月の従姉妹の女性が、望月の事故の扱われ方と墜落事故の扱われ方のあまりの違いに、結城に「命の重さは同じではないか」と問いかける。この作品のメインテーマだろうが、どうもただの八つ当たりにしか聞こえない。もっとうまく絡める演出がなかったものかと思える。


おススメ度: テレビドラマとしては大変良作。おススメ度はとしている。どうせ「命の重さは同じ」ということを主題に据えるのなら、いっそのこと「機長や乗務員の命も、乗客の命も同じ」とでも言ってくれればよかったのに、と嫌みな見方をしてしまう。事故発生当時、事故原因が特定されないうちから操縦ミスが取りざたされ、乗務員、特に機長の遺族には大変な非難の声が寄せられたという。事故当時の音声テープが公表され、乗務員たちの名誉が回復されたのは事故から15年がたってからだった。所詮、命に値段をつけるのが、マスコミの仕事じゃないか……。




【原作】




【日本航空123便墜落事故関連】