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歴史映画紹介


初恋(2006年)



監督:塙幸成

<キャスト>  みすず:宮崎あおい  岸:小出恵介  亮:宮崎将  ユカ:小嶺麗奈  柏田バイク店店長:藤村俊二 他

2006年劇場公開(ギャガ・コミュニケーションズ)



初恋予告編



【三億円事件】 1968年12月10日。東京府中市の府中刑務所裏で、日本信託銀行国分寺支店(当時)から東京芝浦電気(現在の東芝)府中工場へ、工場従業員のボーナス約3億円(正確には2億9430万7500円。現在の価値で30億とも80億ともされる)が、白バイ隊員に扮した何者かによって強奪された事件。被害金額は当時の最高額だった。大量の遺留品が残され事件解決は近いと考えられたが、強奪された額の3倍からの捜査費用が投入されたにもかかわらず警察は解決の糸口を見つけることができなかった。1988年、民事での時効が成立し、事件は解明されないまま迷宮入りとなる。


「戦後犯罪史上最大の難事件の真犯人は女子高生だった!」という切り口で書かれた中原みすずのの小説の映画化。……といっても、小説は読んでいないので、どういう作品かはよく分からないけれど。この作品自体の感想としては、1960年代から70年代という時代の雰囲気がよく出た作品だろうと思う。淡々として、登場人物の感情がよく読み取れないのは自分の理解力不足だけでもない気がする。


学生運動が活発な60年代後半。高校生のみすずの母は、みすずが小さいころに兄だけを連れて家を出た。それからは叔母夫婦に引き取られて育てられていた。家に居場所はなく、学校でも友達は作らず。孤独に生きていた。そんなある日、みすずの前に兄が突然訪ねてくる。兄が置いて行ったマッチを頼りに新宿のジャズ喫茶に向かう。そこで、兄と友人たちの仲間に入ったみすずは、初めて自分の居場所を実感する。その仲間の中に、東大生の岸がいた。やがて、岸に恋心を抱くようになるみすず。岸はみすずにある計画を打ち明ける。


悪い言い方をすれば孤独だったみすずが恋心を抱いた岸のために犯罪に手を染める話になってしまう。ある意味で、イデオロギーのために爆弾をばらまくテロリストと同じになりかねない。少なくとも、岸はある種のイデオロギーをもっていたわけだし。やっぱり、岸の父親は岸信介元首相なのか? 別に狙ったわけではないだろうが、公開されたのは2006年6月。小泉元首相が任期を満了しようとしているときで、次期首相の筆頭候補は岸元首相を祖父に持つ安倍官房長官(当時)だった。何となく岸に安倍氏を重ねた人は……いなかっただろうな、きっと。


気になったのはラストの一文。『奪われた3億円は未だに使用されていない』だったか? 言うまでもないが、使用されていないのは警察が把握している通し番号の紙幣だけで、しかもそれを公表した。つまり、堂々と使ってもばれない通し番号の紙幣を教えてしまったわけだ。3億円事件はなんだか誰も傷つけずに現金を奪った英雄的犯行のように受け取る向きもあるかもしれないが、重要容疑者と目された19歳の少年が自殺したり、誤認逮捕で会社員の男性は人生を無茶苦茶にされ、2008年9月に自殺したそうだ。事件から40年。実行犯となった彼女はどういう人生を生きたのだろう。


おススメ度: 主演が宮崎あおいということでアイドル映画かと思っていたら、なかなか。あの時代の雰囲気の出た良い作品になっていたと感じた。少々淡々としすぎてテンポの悪さを感じてしまったことや、せっかくみすずの生き別れた兄やその仲間を出すなら事件に彼らを巻き込んでいくストーリーにすればいいのにと感じた。おススメ度はにしている。




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