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歴史小話


歴史人名紹介:リチャード1世(1157〜1199)



リチャード1世は、12世紀イングランドの国王です。エルサレム奪還のための第3回十字軍遠征(1189〜1192)で勇戦しましたが、目的を達することはできませんでした。戦争に明けくれたり、皇帝ハインリヒ6世に捕えられ虜囚となるなど、国内を開けることが多く、治世には十分な功績を残すことはありませんでしたがロビン・フッドなどにたびたび登場することもあり、イングランドでは人気の高い人物なのだそうです。

リチャード1世が登場する作品としては、『冬のライオン(1968年)』を紹介しています。演じるのは、まだ若い頃のアンソニー・ホプキンス。この作品の主人公は、父のヘンリー2世で、登場するのはまだ王子の時代のリチャードです。その他、このサイトで紹介している作品の中では『ロビン・フッド(1991年)』『キングダム・オブ・ヘブン(2003年)』『ロード・トゥ・ザ・ナイト〜アイヴァンホーの聖なる剣〜(1995年)』にも登場しています。最後の最後に本編とは全く関係のないところに、ほんの顔見せ程度に登場するだけですので、とても登場しているとは言えませんが。

リチャード1世をある歴史家は、「彼は息子としても、夫としても、国王としてもダメであったが、勇敢な素晴らしい兵士であった……」と評しました。ヘンリー2世の二男として生まれたリチャードは、長子の早世によって王位を継ぐのは順当でした。ヘンリー2世の死後、リチャードが後を継いだことで、王位は血統が継ぐということが確立され、王位継承をめぐる争いは減少しました。1189年の9月、「我ら主を讃える」の斉唱のなか王位を継いだリチャードは、ほんの3ヶ月後にはイングランドを離れ、1194年の3月に2ヶ月ほど帰国すると、また国を離れました。イングランドは、リチャードの戦争に次ぐ戦争を満たすための金庫でした。そしてリチャードは「購入する者さえいればロンドンだって売る」と公言したような人物でした。

しかし、戦場でのリチャードは豪胆さと怪力を備えた優れた指揮官として恐れられました。フランス王がノルマンディーのヴェルヌイユを包囲した時、リチャードは「フランス軍とたたかうまで、決して敵に背は見せない!」と言明し、ノルマンディーに向かいました。フランス軍は、リチャード来たるの報を聞くと恐れおののき包囲を解いて逃げ出したと伝えられています。

そのリチャードも、フランスとの戦争中に矢傷がもとで死亡し、弟のジョンがジョン2世として即位します。リチャード1世時代の十字軍や対フランス戦争の莫大な戦費、皇帝ハインリヒ6世に虜囚とされた際の、解放されるための身代金などは国家財政を圧迫し、ジョン2世の時代に家臣からの離反を招く一因となりました。