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歴史映画紹介


火天の城(2009年)


日本

監督:田中光敏

<キャスト>  岡部又右衛門:西田敏行  岡部凛:福田沙紀  織田信長:椎名桔平  岡部田鶴:大竹しのぶ 他

2009年劇場公開作品(東映)



火天の城



第11回松本清張賞を受賞した山本兼一の同名小説を映画化。原作は未見。西田敏行、大竹しのぶ、椎名桔平、寺島進、緒方直人、夏八木勲ら出演陣の重厚な演技とCGとセットを駆使して再現された安土城、素晴らしい美術演出。まさしく見事な作品だったと思う。


……と思うのに、シナリオに関しては今一つ好きになれなかった。シナリオは安土城を建設にあたり、主人公の宮大工、岡部又右衛門と施主の織田信長との意見の対立、最良の材料を求め敵地へ赴き、現地で知り合った杣人(そまびと)との交流と命を賭した樹齢2000年の御神木の受け渡し。その過程で出てくる主人公、岡部又右衛門と妻・田鶴、娘・凛との家族の絆。そして妻の死。巨大な蛇石の切り出しの中で突如起こる敵方の強襲。その中にあった信じられない顔。そして巻き起こる悲劇。その悲劇にくれる間もなく更に浮上した新たな問題。人足、職人、炊事の女たち総がかりで始まった親柱を持ち上げるというとてつもない大仕事。


書いてて思ったが、何だかプロジェクトXのナレーションのようだ。確かに、小エピソードの積み重ねで、そんな感じがあった。さらに緒方直人演じる杣人が命を捨ててまで御神木を譲り渡す場面に首をひねり、いきなり始まった敵の乱破とのアクションシーン……人間の限界をいきなり無視したジャンプ場面に驚き。ヒロインの福田沙紀の演じる凛には……正直、時代劇のヒロインには見えなかった。妙なバランスの悪さを感じたというのも、正直な感想ではある。


この作品の中で椎名桔平が演じていた織田信長は言うまでもなく日本史の中で一、二を争う人気の人物だが、それだけ時代劇でも使い古された人物だし演じにくいだろうと思う。ましてや、この作品の中では戦の場面がないので尚更だっただろう。狂気と冷静さが同居するような信長像になっていると感じ、これはこれで良いと思ったが、個人的にはもっと思い上がりの甚だしい成り上がり者、くらいに描いていたほうがもっとテーマが明確になったのではないかという気がする。五層七重の天守と言っても、所詮は信長の傲慢な権力欲を満たすための道具ではないか。……自分の中にそんな感情があったせいかもしれない。描かれている信長がもっと嫌な奴だったら杣人の甚兵衛や田鶴の死の意味、命を賭した岡部又右衛門や番匠たちの意味についてもっと考えただろうと思えたのだが。


おススメ度: シナリオに関しては色々感じた作品だったが、美術面、映像面で迷わずおススメ。戦国時代という時代をあまり感じられなかった感じはあったが、安土城という人気の高い幻の名城を舞台に素晴らしい作品になっていると感じた。おススメ度はとしている。




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